【アニメ】PSYCHO-PASS 3

PSYCHO-PASS 3

　2019年10月～12月に1クール8話で放送された、Production I.G制作のオリジナルアニメ。1話1時間のため、30分換算では16話分のボリュームです。近未来の東京を舞台としたクライムサスペンス。

Production I.G（2019年）

　2012年に放送されたシリーズの第3期です。TVシリーズ第1期・2期、劇場版第1作、劇場版三部作SS Sinners of the System、TVシリーズ第3期、PSYCHO-PASS3劇場版の順で公開されています。

　第2期は、第1期の1年半後ですが、第3期はその更に5年後が舞台で、主役は今期から登場の慎導灼と炯・ミハイル・イグナトフの二人です。

　第3期だけでは話自体が片付いておらず、2020年3月に劇場公開およびAmazonプライムビデオで配信された、PSYCHO-PASS3劇場版が完結編となっています。

　また、第3期冒頭から常守朱が勾留されていますが、その理由や経緯については謎のままで、恐らく第4期があるとのではないかと思われます。

　相変わらず雰囲気はかっこいいです。ただ、今作は完結しておらず、続きは特別編集版が劇場公開およびAmazonプライムビデオでの配信となりました。続編が劇場版になるにしても、16話分の時間を使ったからには何らかの区切りはつけてほしかったです。

　せめて、ヘブンズリープの片がついた段階で締めておけば、一応区切りはつけれたのではないかと。13thインスペクターと六合塚さんの事故のあたりは、劇場版の宣伝にしても余計だった気がします。

　あと、やはり1期の出来が良すぎたせいで、以後の作品は少々見劣りします。これはまあ、仕方がない部分もありますが。

　シビュラシステムを始めとする近未来SF的な世界設定は、槙島聖護の存在を際立たせるようにつくってあるため、この枠組みの中で、彼以上に魅力的な悪役を作り出すのはなかなか難しいと思います。

　免罪体質という最強のカードを保持した槙島聖護を殺した時点で、続編はかなりの難題ではないかと。また、この世界設定の中では、システムを誤魔化すことが一番の難問なので、どうしてもそこに特化した筋立てにならざるを得ません。

　いろいろ書きましたが、音楽や映像はかっこよく、話もおもしろかったです。

　狡噛さんや宜野座さんがちょこちょこ出番があったのも嬉しいところで、やっぱり1期からのキャラは贔屓目に見てしまいます。この二人のコンビは1期以来のため、個人的にはこれだけでも3期を見た甲斐がありました。