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【ドラマ】SUPERNATURAL S1-EP12

SUPERNATURAL S1-EP12 死神との取引

 2005年9月~2020年11月にアメリカで放送された、全15シーズン327話のダークファンタジー。ディーンとサムのウィンチェスター兄弟が、アメリカ各地を回って霊や怪物などを退治し、人外の引き起こす事件を解決していく物語。

 登場人物とあらすじはネタバレなしですが、事件概要および感想はネタバレありになっています。また、最後にファイナルシーズン最終話までのネタバレありの感想を記載していますのでご注意ください。

  • 原題:SUPERNATURAL S1EP12 FAITH
  • 制作:アメリカ(2005年)
  • 企画原案:エリック・クリプキ
  • 脚本:セラ・ギャンブル&ラエル・タッカー
  • 監督:アラン・クローカー
  • 出演:ジェンセン・アクレス、ジャレッド・パダレッキ 他

登場人物

  • ロイ・ル・グレンジ 信仰療法師
  • スー・アン ロイの妻
  • レイラ・ローク ロイの教会に通う余命半年を宣告された女性
  • マーシャル 心臓発作で死亡した男性

あらすじ

 廃屋で2人の子どもを助けて魔物と戦った際、ディーンが感電してしまい、心臓に損傷を負って余命1ヶ月と宣告される。

 ディーンは受け入れるが、サムは諦めきれずに手立てを探す。そして、ジョンの知り合いからネブラスカの信仰療法師の情報を得て、ディーンを連れて行く。

事件概要

  • 場所 ネブラスカ州
  • 時期 不明(2006年4月中旬以降)
  • 情報源 ジョンの友人
  • 現状 信仰療法師ロイの治療を受け、余命1ヶ月を宣告されたディーンが回復する
  • 過去の事件 この1年でロイが6人を癒やしたのと同時刻に他の人間が死亡
  • 原因 ロイの妻のスー・アンが死神を操って命の交換をしていた
  • 解決方法 死神を操るお守りを破壊する

感想

 今回は、ディーンが狩りで心臓に損傷を負い、余命2週間から1ヶ月と宣告されるところから始まります。

 ”危険な仕事だから覚悟はしていた”と受け入れるディーンと、何か手立てがあるはずと諦めきれないサム。遺言のように、”インパラを大事にしろ”というあたりがディーンらしいです。

 サムは、ジョンの友人から得た情報を元に信仰療法師の礼拝へディーンを連れて行きます。ディーンは治りますが、ロイの妻が死神を操って命の交換を行っていたため、代わりにマーシャルという男性が死亡します。

 その事実に気づき、自分が他人を犠牲に生き延びたことを知って苦悩するディーン。死神を操っていると確信した兄弟がロイを止めるために動き始めたときに、治癒の対象としてレイラが選ばれることが更に追い打ちをかけます。

 ”レイラの番を自分が奪った”と言っていますが、自分は助かっておきながら、レイラの治癒を妨害しなければならないのは非常に複雑だったと思います。目の前に死神が現れたときにディーンが無抵抗なのも、自分が死んでレイラが生き延びるならばそれでいいと思っていたのかもしれません。

 結局、ディーンは助かり、マーシャルは死に、レイラは恐らく助からない。この結末には、いろいろと考えさせられます。

ファイナルシーズン最終話までのネタバレあり感想

 ラストまで見ると、この兄弟はけっこうな頻度で死にかけたり死んだり生き返ったりしているのでちょっと感覚が麻痺してしまいますが、初の命の危機という事態です。

 何となくこんな話があったことは覚えていましたが、ファーストシーズンの中盤で既に、ディーンは一度死にかけているんですね。

 自分が助かった代わりにマーシャルが死亡してしまったのは、ディーンにとっては本当に不本意だったのではないでしょうか。

 家業のハンターは報われることのない過酷な仕事です。ディーンにとっては、ジョンの生き方を踏襲し、母の仇を追うという意味がありますが、それに加えて人を救っているという強烈な自負がなければ続けることはできないだろうと思います。偽造カードや身分詐称など、犯罪まがいのことをしながらも、魔物を倒して人を救うことが正しい行いであると信じていなければ、こんな生き方はできません。

 それが、死神を操って命を交換をし、まったく関係のない他人を犠牲にして生き延びると分かっていたら、ディーンならば断固拒否するでしょう。ただ、サムのことになると見境がなくなるので拒否できるか怪しいところですが。

 ディーンが余命いくばくというところから始まり、生き延びたことに苦悩し、死神に無抵抗という状態の中、絶対に兄貴を死なせたくないサムが頼もしかったです。最後、落ち込んでいるディーンとレイラを引き合わせるというフォローまでして、至れり尽くせりです。

 オフィシャルストーリーガイドブックによると、他人を犠牲にして生きる価値があるのかというテーマを織り込んだこの話は議論を呼びかねないエピソードのため、脚本の二人はボツになるのでは危惧していたそうです。

 時期は、S1-EP11《出会い》の4月の2週目以降ですが、日付は不明です。

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