【映画】シャッター アイランド
公開日:
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最終更新日:2023/04/03
映画 感想, シャッターアイランド, デニス・ルヘイン, マーティン・スコセッシ, レオナルド・ディカプリオ
シャッター アイランド
デニス・ルヘインによるミステリー小説を原作とした、マーティン・スコセッシ監督作品。
登場人物とあらすじはネタバレなしですが、感想はネタバレありになっていますのでご注意ください。
- 制作:アメリカ(2010年)
- 原作:デニス・ルヘイン
- 監督:マーティン・スコセッシ
- 脚本:レータ・カログリディス
- 出演:レオナルド・ディカプリオ 他
登場人物
- エドワード・ダニエルズ 連邦保安官
- チャック・オール 連邦保安官
- ジョン・コーリー アッシュクリフ精神病院の院長
- ドロレス・シャナル エドワードの妻
あらすじ
1954年、ボストンハーバーの孤島にあるアッシュクリフ精神病院。精神異常犯罪者を収容するこの病院で、レイチェル・ソランドという女性が行方不明となった。
連邦保安官のエドワード・ダニエルズは、チャック・オールとともに捜査のために島を訪れる。二人は捜査を進めるが、病院関係者は何かを隠しているようで、ロボトミー手術が行われている事実も出てくる。
疑惑が深まる中、すべてを覆す衝撃の事実が明らかになる。
感想
見ている中で少しずつ違和感が積み重なり、最終的に主人公の視点で見ていた世界は妄想だったという、どんでん返しのラストに繋がります。ジャンルとしてはサスペンスですが、映像はかなりホラーテイストが混ざっているので、苦手な人は要注意かもしれません。
オチを知ってから見ると、いろいろ伏線があって楽しめそうです。
例えば、主人公が名乗っていたエドワード・ダニエルズ(EDWARD・DANIELS)は、本名のアンドリュー・レディス(ANDREW・LAEDDIS)のアナグラムになっています。同様に、妄想上で行方不明になったレイチェル・ソランド(RACHEL・SOLAND)は、妻の名前のドロレス・シャナル(DOLORES・CHANAL)のアナグラムです。
その他にも、妄想上の相棒チャック・オールを、主治医のシーアンが演じていることを踏まえて見ると、いろいろなシーンでの違和感が納得できます。
ただ、後味の良い終わり方とは言い難いので、好き嫌いは別れそうな気もします。実際のところ、おもしろかったけれど、落ち込んでいるときには見たくないなぁと思いました。
現在は行われていないロボトミー手術を、主人公が受けるというラストも、救いがありません。病院内ではロボトミー手術の推進派と反対派がいますが、手術をせずに現実と向き合うための実験は、失敗に終わりました。今後、この病院では手術の推進が加速するだろうことは、想像に難くありません。
しかも、最後のセリフからすると、正気であったのに敢えて手術を受けたと解釈できます。主人公にとって現実は辛く耐え難いもので、手術で廃人のようになったほうがマシだという結論を出したということなのでしょう。
見終わった後にいろいろと考えてしまいましたが、おもしろい作りの映画だったと思います。
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